こんにちは!ウメサクです(^_^)/
オリックスバファローズが、前ブレーブスのジェシー・ビドル投手の獲得を発表しました。

MLBで通算99試合登板と実績のある投手です!
今回の記事では、ジェシー・ビドル投手の「プロフィール」・「年度別メジャー・マイナーの成績」・「投手としての特徴」などをまとめていきたいと思います。
プロフィール


名前 | ジェシー・トーマス・ビドル |
国籍 | アメリカ |
生年月日 | 1991年10月22日(30歳) |
身長 | 196cm |
体重 | 100㎏ |
投球・打席 | 左投・左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2010年 MLBドラフト1巡目 |
MLB初出場 | 2018年4月21日 |
経歴(MLB) | ・アトランタ・ブレーブス(2018-2019) ・シアトル・マリナーズ(2019) ・テキサス・レンジャーズ(2019) ・シンシナティ・レッズ(2020) ・アトランタ・ブレーブス(2021) ・オリックスバファローズ(2022-) |
MLBドラフトでは1巡目(全体27位)で指名されるなど、学生時代から高い評価を受けている選手です。
2015年には、3Aまで上がり好成績を残すも肘を痛め、シーズンオフにトミージョン手術を受ける。
2016年には、手術の影響で全休。
2018年4月18日に初めてメジャー昇格を果たすと、この年は全てリリーフで60試合に登板し、6勝1敗12ホールド、防御率3.11と一気に飛躍した。
しかしその後は、2019年に30登板、2020年に1登板、2021年に8登板とMLBでの登板数が減り、マイナー暮らしが続いています。

2018年こそメジャーで素晴らしい成績を残しましたが、それ以降はメジャーで目立つ成績を残せていません。
年度別メジャー・マイナー(3A)成績


- 年度別MLB成績
年度 | 登板 | 先発 | 防御率 | 勝 | 敗 | H | S | 投球回 | 与四球 | 奪三振 | BB/9 | K/9 | WHIP |
2018 | 60 | 0 | 3.11 | 6 | 1 | 12 | 1 | 63.2 | 31 | 67 | 4.41 | 9.54 | 1.27 |
2019 | 30 | 0 | 8.36 | 0 | 1 | 1 | 0 | 28.0 | 22 | 26 | 7.07 | 8.36 | 2.29 |
2020 | 1 | 0 | 0.00 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.2 | 1 | 1 | 45.00 | 45.00 | 3.00 |
2021 | 8 | 0 | 8.44 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10.2 | 8 | 11 | 7.06 | 9.71 | 1.69 |
通算 | 99 | 0 | 5.07 | 6 | 2 | 13 | 1 | 103.0 | 62 | 105 | 5.42 | 9.17 | 1.60 |
- 年度別マイナー(3A)成績
年度 | 登板 | 先発 | 防御率 | 勝 | 敗 | S | 投球回 | 与四球 | 奪三振 | BB/9 | K/9 | WHIP |
2015 | 9 | 9 | 6.25 | 2 | 4 | 0 | 44.2 | 27 | 32 | 5.50 | 6.52 | 1.88 |
2018 | 4 | 0 | 0.00 | 0 | 0 | 1 | 6.1 | 1 | 8 | 1.48 | 11.80 | 0.63 |
2019 | 4 | 0 | 3.38 | 1 | 0 | 0 | 5.1 | 1 | 6 | 1.76 | 10.59 | 1.31 |
2021 | 32 | 0 | 2.67 | 1 | 1 | 1 | 33.2 | 16 | 55 | 4.34 | 14.91 | 1.31 |
通算 | 49 | 9 | 4.30 | 4 | 5 | 2 | 90.0 | 45 | 101 | 4.50 | 10.10 | 1.54 |
MLBの通算99試合では、全てリリーフで登板しています。
3Aでも49試合中40試合がリリーフ、9試合が先発起用とほとんどリリーフで起用されていますね。
直近の2019年・2021年では、MLBで9試合しか登板していないのが不安要素です。
投手としての特徴
下記はビドル投手の2021年メジャーリーグでの球種別投球映像です↓
以下より、投手としての特徴を見ていきましょう↓
球種
- 4シーム・・・45.7%
- カーブ・・・30.1%
- スライダー・・・16.7%
- シンカー・・・7.5%
2021年には、4シーム・カーブ・スライダー・シンカーの4球種を投げています。
2020年までは4シームが一番多く、カーブとスライダーを同じ割合ぐらいで投げていましたが、2021年にはカーブの割合が急増しています。

4シームとカーブの2球種で75.8%を占めており、この2球種がピッチングを組み立てる軸になっています!
以下より、球種別のデータを見ていきましょう↓
4シーム(MLB成績)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2018 | 484 | 105 | 29 | 2 | 11 | .276 | 152.1㎞/h | 2502 | 14.2 |
2019 | 328 | 67 | 27 | 3 | 4 | .403 | 151.0㎞/h | 2532 | 14.3 |
2020 | 8 | – | – | – | – | – | 153.7㎞/h | 2516 | 25.0 |
2021 | 85 | 16 | 7 | 1 | 1 | .438 | 149.7㎞/h | 2607 | 6.3 |
カーブ(MLB成績)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2018 | 259 | 49 | 4 | 1 | 35 | .082 | 123.8㎞/h | 2631 | 50.6 |
2019 | 151 | 20 | 5 | 0 | 9 | .250 | 124.2㎞/h | 2591 | 30.8 |
2020 | 5 | 2 | 1 | 0 | 1 | .500 | 129.4㎞/h | 2709 | 0.0 |
2021 | 56 | 10 | 2 | 0 | 4 | .200 | 125.5㎞/h | 2622 | 31.6 |
スライダー(MLB成績)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2018 | 195 | 56 | 13 | 2 | 19 | .232 | 140.5㎞/h | 2442 | 32.7 |
2019 | 121 | 32 | 9 | 2 | 12 | .281 | 140.2㎞/h | 2350 | 35.3 |
2020 | 6 | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 | 137.3㎞/h | 2594 | 0.0 |
2021 | 31 | 10 | 0 | 0 | 6 | .000 | 133.4㎞/h | 2654 | 43.8 |
シンカー(MLB成績)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2018 | 75 | 19 | 4 | 1 | 2 | .211 | 151.6㎞/h | 2473 | 17.1 |
2019 | 1 | – | – | – | – | – | 150.0㎞/h | 2576 | 0.0 |
2020 | 1 | – | – | – | – | – | 154.8㎞/h | 2550 | – |
2021 | 14 | 2 | 1 | 0 | 0 | .500 | 149.5㎞/h | 2652 | 0.0 |
4シームの最速156㎞/h・平均球速152.1㎞/h
一番投球機会の多かった2018年の平均球速は152.1㎞/hです。
MLBリリーフ投手の中でも、平均より少し速い数値です。
しかし、2021年に投球フォームを変えてからは、平均球速が149.7㎞/hと球速が下がっています。
球速は下がったがスピン量は上昇
年度 | 平均球速 | スピン量 |
2018年 | 152.1㎞/h | 2502 |
2019年 | 151.0㎞/h | 2532 |
2020年 | 153.7㎞/h | 2516 |
2021年 | 149.7㎞/h | 2607 |
投球フォームを変えた2021年は、平均球速が過去最低の149.7㎞/hでしたが、スピン量は2607と過去最高の成績。
この2607は、MLBの平均より300以上も高くボールのノビは良化していそうですね。

球速は下がりましたが、リリーフ左腕で平均球速149.7㎞/hはNPBの中では速いほうなので楽しみなボールですね!
スライダーとカーブが優秀
カーブに関しては、MLBの4年間で81打数12安打、被打率.148とほとんど打たれていません。

2021年に30%も投げているボールなので、ビドル投手も自信を持っている球種なのが伺えますね!
特に右打者に対して多くカーブを投げており、投球機会の多かった2018年には対右打者の被打率.097と圧倒的抑えているので、右打者に対してかなり有効なボールといえるでしょう。
スライダーは、4シームと同様に2018年の平均球速と比べると2021年は7㎞/hほど落ちてしまっていますが、スピン量は200以上も上昇しています。
スピン量が上がった影響で横方向の変化が大きくなり、特に左打者にとってかなり打ちにくいボールになりました。

NPBの投手で例えると宮西投手のような大きく横方向に曲がるスライダーを投げます!
変化量が上がった影響か、2021年は10打数0安打と一本も安打を許していません。
打者がスイングを試みた時にどれだけの空振りを奪えるかを表した指標「whiff%」では、カーブとスライダーは毎年30.0以上の数字を残しており、打たれにくいだけでは無く空振りも多く奪えるボールです。
与四球は多い
ビドル投手の9イニングの間にいくつの四球を与えるかを表す与四球率の指標【BB/9】は以下のようになっている↓
- 2018年・・・4.41
- 2019年・・・7.07
- 2020年・・・45.00
- 2021年・・・7.06
- MLB通算・・・5.42
- 2015年・・・5.50
- 2018年・・・1.48
- 2019年・・・1.76
- 2021年・・・4.34
- 3A通算・・・4.50
MLBの通算BB/9は5.42、3Aの通算は4.50と9イニングでだいたい5~6個の四球を与える計算になります。
5.42という数字はMLBの平均に比べて多いので、四球はかなり多いピッチャーですね。

パリーグの中継ぎ投手の中では、西武のギャレット投手(5.18)に近い数字です!
投球フォーム変更後(2021年)は左打者に強い
一番投球機会の多かった2018年と投球フォームを変更した2021年のビドル投手MLB左右別被打率は以下のようになっています↓
対右打者
・4シーム・・・70打数18安打(被打率.257)
・カーブ・・・31打数3安打(被打率.097)
・スライダー・・・22打数5安打(被打率.227)
・シンカー・・・11打数0安打(被打率.000)
→合計・・・134打数26安打(被打率.194)
対左打者
・4シーム・・・35打数11安打(被打率.314)
・スライダー・・・34打数8安打(被打率.235)
・カーブ・・・18打数1安打(被打率.056)
・シンカー・・・8打数4安打(被打率.500)
→合計・・・95打数24安打(被打率.253)
対右打者
・4シーム・・・10打数6安打(被打率.600)
・カーブ・・・8打数1安打(被打率.125)
・スライダー・・・3打数0安打(被打率.000)
・シンカー・・・1打数0安打(被打率.000)
→合計・・・22打数7安打(被打率.318)
対左打者
・4シーム・・・6打数1安打(被打率.167)
・スライダー・・・7打数0安打(被打率.000)
・カーブ・・・2打数1安打(被打率.000)
・シンカー・・・1打数1安打(被打率1.000)
→合計・・・16打数3安打(被打率.188)
2018年には右打者の被打率.194、左打者の被打率.253と右打者を得意にしている左ピッチャーでした。
しかし、投球フォームを変えた直近の2021年には打数は少ないですが、右打者の被打率.318、左打者の被打率.188と左打者の方を得意にしています。
投球フォームを変えた2021年に、スライダーの変化量が上がったことで対左打者のスライダー成績は7打数0安打と打たれなくなりました。

左打者へのスライダーはストライクゾーンからボールゾーンに逃げていくボールになるので、対左にすごく有効なボールですね!
カーブはどちらかというと対右打者に多く投げていますが、右打者と左打者どちらに対しても被打率が1割以下と低く、ビドル投手の変化球の中で一番打たれにくい球種になっています。
奪三振能力が高い
ビドル投手の9イニングの間にいくつの三振を奪えるかを表した指標「K/9」の年度別MLB成績・3A成績は以下の通りです↓
- 2018年・・・9.54
- 2019年・・・8.36
- 2020年・・・45.00
- 2021年・・・9.71
- MLB通算・・9.17
- 2015年・・・6.52
- 2018年・・・11.80
- 2019年・・・10.59
- 2021年・・・14.91
- 3A通算・・・10.10
MLB通算のK/9は9.17と9イニングで9個の三振を取る計算になります。
MLBの平均に比べても数値が高く、高い奪三振率を記録しています。
4シームでガンガン三振を取れるタイプではありませんが、カーブとスライダーのキレが良くこの2球種で多くの三振を奪える投手です。
まとめ:与四球は多いがカーブ・スライダーのキレが良く奪三振能力が高い投手


ジェシー・ビドル投手について紹介しました。
- MLBと3Aではリリーフ登板がメイン
- 球種は4シーム・カーブ・スライダー・シンカーの4種類
- 投球フォームを変えた2021年は球速が下がりスピン量が向上
- カーブは通算被打率.148と一番打たれにくい球種
- 2021年にはスライダーの変化量が上がり打たれにくくなった
- 奪三振能力が高い
- 与四球が多く制球力は不安
- 2021年は左打者に強い
オリックスは、先発陣は安定していますが中継ぎ投手は不安があるので、ビドル投手が左のリリーフとして活躍すれば連覇に一層近づきそうですね!
2022年の活躍に期待ですね!
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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