こんにちは!ウメサクです(^_^)/
オリックスバファローズが、前ブルージェイズのジェイコブ・ワゲスパック投手の獲得を発表しました。

MLBで通算27試合登板している大型右腕投手です!
今回の記事では、ジェイコブ・ワゲスパック投手の「プロフィール」・「年度別メジャー・マイナーの成績」・「投手としての特徴」などをまとめていきたいと思います。
プロフィール


名前 | ジェイコブ・ダニエル・ワゲスパック |
国籍 | アメリカ |
生年月日 | 1993年11月5日(28歳) |
身長 | 198cm |
体重 | 106㎏ |
投球・打席 | 右投・右打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2015年 アマチュアFA |
MLB初出場 | 2019年5月27日 |
経歴(MLB) | ・トロント・ブルージェイズ(2019-2020) ・オリックスバファローズ(2022-) |
2012年にMLBドラフト37巡目でパイレーツに指名されたが、入団を断り大学進学を選んだ。
2015年にフィリーズと契約しプロ入り。
2015年~2018年まではメジャー昇格は無くマイナーでプレーを続けた。
2019年5月26日に初めてメジャー昇格を果たすと、この年は主に先発で起用され16試合に登板し5勝・5敗、63奪三振、防御率4.38とメジャー初昇格の年にしては、良い成績を残しました。
しかし、翌年の2020年には11試合に登板し防御率8.15と成績を残せずマイナーへ降格すると、2021年にはメジャーでの登板機会が与えられませんでした。

2020年にはメジャーで爪痕を残しましたが、それ以降は成績を残せずマイナー暮らしが続いた為、NPB行きを決断したそうです!
年度別メジャー・マイナー(3A)成績


- 年度別MLB成績
年度 | 登板 | 先発 | 防御率 | 勝 | 敗 | H | S | 投球回 | 与四球 | 奪三振 | BB/9 | K/9 | WHIP |
2019 | 16 | 13 | 4.38 | 5 | 5 | 0 | 0 | 78.0 | 29 | 63 | 3.35 | 7.27 | 1.33 |
2020 | 11 | 0 | 8.15 | 0 | 0 | 1 | 0 | 17.2 | 9 | 16 | 4.71 | 8.37 | 2.04 |
通算 | 27 | 13 | 5.08 | 5 | 5 | 1 | 0 | 95.2 | 38 | 79 | 3.59 | 7.47 | 1.46 |
- 年度別マイナー(3A)成績
年度 | 登板 | 先発 | 防御率 | 勝 | 敗 | S | 投球回 | 与四球 | 奪三振 | BB/9 | K/9 | WHIP |
2018 | 21 | 14 | 5.09 | 5 | 9 | 1 | 92.2 | 30 | 81 | 2.93 | 7.90 | 1.41 |
2019 | 12 | 11 | 5.30 | 2 | 6 | 0 | 52.2 | 25 | 52 | 4.31 | 8.97 | 1.56 |
2021 | 24 | 10 | 2.86 | 7 | 2 | 1 | 69.1 | 21 | 74 | 2.74 | 9.64 | 1.21 |
通算 | 57 | 35 | 4.40 | 14 | 17 | 2 | 214.2 | 76 | 207 | 3.19 | 8.70 | 1.38 |
メジャーリーグでは通算27試合の内、先発登板が13、リリーフ登板が14、3Aでは先発登板35、リリーフ登板22と、先発・リリーフどちらも同じぐらいの登板実績がある。
2020年のメジャーでは全てリリーフ登板し、2021年の3Aでもリリーフ登板のほうが多くなっているので、近年では中継ぎがメインになっています。
2021年にはメジャー登板はありませんが、3Aで7勝2敗、防御率2.86、与四球率2.74、奪三振率9.64と全ての面でキャリアハイの成績を残している為、来季に向けて期待が持てそうです。
投手としての特徴
下記はワゲスパック投手の2020年メジャーリーグでの投球映像です↓
以下より、投手としての特徴を見ていきましょう↓
球種
- 4シーム・・・43.8%
- チェンジアップ・・・18.9%
- カットボール・・・18.1%
- カーブ・・・10.8%
- シンカー・・・8.3%
2020年は、4シーム・チェンジアップ・カットボール・カーブ・シンカーの5種類と全てリリーフ登板だった割には球種が豊富ですね。

ちなみに、先発起用が多かった2019年には上記の5種類に加えて【スライダー】も投げていました!
以下より、球種別のデータを見ていきましょう↓
4シーム(MLB成績)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2019 | 429 | 103 | 27 | 3 | 35 | .262 | 148.5㎞/h | 2011 | 28.9 |
2020 | 174 | 34 | 7 | 1 | 9 | .206 | 148.9㎞/h | 1990 | 20.2 |
2020年は最速155㎞/h・平均球速148.9㎞/hとなっています。
2020年は全てリリーフ登板でしたが、平均球速148.9㎞/hとMLBの平均に比べると遅いですね。
スピン量も1990と平均よりかなり劣った数字になっていますが、ホップ成分は高い数字を出しています。
本来、スピン量が高いほうがホップ成分も上がりやすいですが、ワゲスパック投手の場合は少し特殊な例ですね。
ホップ成分が高いほうが、シュート回転しにくく球速よりも速く感じるので、打ちにくいボールになります。
球速もスピン量も平均より劣っていますが、被打率.206と打たれていないのは、このホップ成分が高いのが要因かもしれません。
チェンジアップ(MLB成績)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2019 | 108 | 18 | 3 | 0 | 5 | .167 | 133.6㎞/h | 1519 | 38.5 |
2020 | 75 | 18 | 8 | 1 | 4 | .444 | 132.4㎞/h | 1325 | 32.4 |
4シームの次に多くの割合で投げている球種がチェンジアップです。
2019年には被打率.167と抑えていますが、2020年には被打率.444と打ち込まれています。
特にチェンジアップに関しては、対右と対左で投球割合が大きく変わります↓
- 4シーム・・・44.8%
- カットボール・・・25.8%
- チェンジアップ・・・11.8%
- カーブ・・・9.3%
- シンカー・・・8.8%
- 4シーム・・・42.9%
- チェンジアップ・・・26.1%
- カーブ・・・12.3%
- カットボール・・・10.8%
- シンカー・・・7.9%
右打者にはチェンジアップ11.8%なのに対し、左打者には26.1%と投球割合が多く、左打者に対して有効なボールです。
カットボール(MLB成績)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2019 | 320 | 73 | 19 | 3 | 12 | .260 | 143.6㎞/h | 1984 | 16.3 |
2020 | 72 | 11 | 5 | 0 | 2 | .455 | 142.3㎞/h | 1928 | 29.0 |
2019年は被打率.260に対し、2020年は被打率.455と悪化しています。
カットボールは右打者に対して25.8%、左打者に対しては10.8%の割合で投げており、右打者に対して有効なボールなのが分かりますね。
右打者には4シームとカットボール、左打者には4シームとチェンジアップを中心に投球を組み立てています。
カットボールの平均球速は142.3㎞/で4シームと5㎞/hほどしか球速差が無く、打者からすると見分けが付きにくいボールです。
4シームと思わせて打者の芯を外し、打たせて取ることができるボールです。
カーブ(MLB成績)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2019 | 190 | 41 | 6 | 0 | 8 | .146 | 126.7㎞/h | 2168 | 15.7 |
2020 | 43 | 5 | 3 | 0 | 1 | .600 | 122.0㎞/h | 2132 | 35.7 |
2年間の通算で見てみると46打数9安打で、被打率.196と優秀な成績を残しています。
ワゲスパック投手は身長198cmの長身で、リリースポイントが高いのでカーブの変化は上から下に落ちるような縦の変化をします。
球速はMLBの平均ぐらいで、回転数は平均より少ないので変化量も小さめなのが特徴です。
シンカー(MLB成績)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2019 | 216 | 48 | 13 | 4 | 3 | .271 | 145.2㎞/h | 1983 | 18.4 |
2020 | 33 | 10 | 4 | 0 | 0 | .400 | 146.7㎞/h | 1957 | 9.1 |
平均球速が146.7㎞/hとほぼ4シームと変わらない球速で沈む変化をします。
2年間の被打率は.293と他の球種に比べて高く、被本塁打率も高いのが不安要素です。
与四球は多くない
ワゲスパック投手の9イニングの間にいくつの四球を与えるかを表す与四球率の指標【BB/9】は以下のようになっている↓
- 2019年・・・3.35
- 2020年・・・4.71
- MLB通算・・・3.59
- 2018年・・・2.93
- 2019年・・・4.31
- 2021年・・・2.74
- 3A通算・・・3.19
MLBの通算は3.59、3Aの通算は3.19とだいたい9イニングに3個ぐらいの四球を与える計算になります。
数値はだいたいMLBの平均ぐらいなので、四球を多く出して崩れるタイプのピッチャーでは無さそうですね。
左打者が得意
2019年と2020年のワゲスパック投手MLB左右別被打率は以下のようになっています↓
対右打者
・4シーム・・・59打数19安打(被打率.322)
・カットボール・・・42打数10安打(被打率.238)
・シンカー・・・31打数7安打(被打率.226)
・カーブ・・・22打数5安打(被打率.227)
・スライダー・・・16打数7安打(被打率.438)
→合計・・・171打数48安打(被打率.281)
対左打者
・4シーム・・・44打数8安打(被打率.182)
・カットボール・・・31打数9安打(被打率.290)
・チェンジアップ・・・17打数3安打(被打率.176)
・カーブ・・・19打数1安打(被打率.053)
・シンカー・・・17打数6安打(被打率.353)
・スライダー・・・2打数0安打(被打率.000)
→合計・・・130打数27安打(被打率.208)
対右打者
・4シーム・・・18打数5安打(被打率.278)
・カットボール・・・7打数4安打(被打率.571)
・チェンジアップ・・・6打数3安打(被打率.500)
・カーブ・・・1打数1安打(被打率1.000)
・シンカー・・・7打数3安打(被打率.429)
→合計・・・39打数16安打(被打率.410)
対左打者
・4シーム・・・16打数2安打(被打率.125)
・チェンジアップ・・・12打数5安打(被打率.417)
・カーブ・・・4打数2安打(被打率.500)
・カットボール・・・4打数1安打(被打率.250)
・シンカー・・・3打数1安打(被打率.333)
→合計・・・39打数11安打(被打率.282)
2019・2020年の左右別被打率を見てみると、対左打者の方が対右打者に比べどちらの年も1割以上も被打率が低く、左打者を得意にしているのが分かります。
右投手ですが、左打者の方が得意な珍しいタイプのピッチャーですね。
特に左打者に対しての4シームは2019年被打率.182、2020年被打率.125と2割以下を記録しており、左打者にとってかなり打ちにくいボールです。
奪三振能力は平均的
ワゲスパック投手の9イニングの間にいくつの三振を奪えるかを表した指標「K/9」の年度別MLB成績は以下の通りです↓
- 2019年・・・7.27
- 2020年・・・8.37
- MLB通算・・7.47
- 2018年・・・7.90
- 2019年・・・8.97
- 2021年・・・9.64
- 3A通算・・・8.70
MLB通算のK/9は7.47と平均的な数字で、奪三振もそこそこ奪えています。
3Aでは、8.70と高い数字を記録。
特に決め球には4シームを50%近い割合で投げており、奪三振率も4シームが一番高いです。
決め球に50%近くも投げていることから、ワゲスパック投手は4シームにかなり自信を持っていそうですね!
年度別のK/9を見ていると2018年から年々向上しており、直近の2021年(3A)では9.64とかなり高い数字を記録しているので、2022年も期待できそうです。
まとめ:ホップ成分の高い4シームと対左打者に強いのが特徴


ジェイコブ・ワゲスパック投手について紹介しました。
- MLBでは先発・リリーフどちらも経験がある
- 球種は4シーム・チェンジアップ・カットボール・カーブ・シンカー・スライダーの6種類
- 平均球速は148.9㎞/hとMLB平均より遅い
- 4シームはホップ成分が高く被打率も低い
- カーブの通算被打率.196と最も打たれない球種
- BB/9は平均的で与四球はあまり多くない
- K/9は平均的で奪三振能力は普通
- 対左打者に強い
オリックスでは、ジェイコブ・ワゲスパック投手を先発・リリーフどちらで起用するんでしょうね??
オリックスは先発陣が充実しているので、リリーフ起用の可能性が高いかなーと個人的には思いますが、球種が多いので先発で起用するのもありな気がします!
2022年の活躍に期待ですね!
プロ野球が視聴できる、おすすめネット配信サービスの特徴や比較などをまとめた記事はこちらです↓
最後までお読みいただきありがとうございました。
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