こんにちは!ウメサクです(^_^)/
日本ハムファイターズが、前ツインズのジョン・ガント投手の獲得を発表しました。

2019年にはメジャーで11勝を記録した実績のある投手です!
日本ハムが珍しく2.4億の大金で契約した、バリバリのメジャーリーガーですね!
今回の記事では、ジョン・ガント投手の「プロフィール」・「年度別メジャー・マイナーの成績」・「投手としての特徴」などをまとめていきたいと思います。
プロフィール


名前 | ジョン・マイケル・ガント |
国籍 | アメリカ |
生年月日 | 1992年8月6日(29歳) |
身長 | 190.5cm |
体重 | 90.7㎏ |
投球・打席 | 右投・右打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2011年 MLBドラフト21巡目 |
MLB初出場 | 2016年4月6日 |
経歴(MLB) | ・アトランタ・ブレーブス(2016) ・セントルイス・カージナルス(2017-2021) ・ミネソタ・ツインズ(2021) ・北海道日本ハムファイターズ(2022-) |
2011年にMLBドラフト21巡目でプロ入り。
2016年に初めてメジャーの開幕ロースター入りをすると、この年は20試合に登板し1勝4敗、防御率4.86の成績を残した。
2018年には主に先発で登板し7勝6敗、防御率3.47と安定した成績を残し頭角を現わしました。
翌年の2019年には先発から中継ぎに転向すると、64試合を投げ11勝1敗3セーブ、防御率3.66とキャリアハイを大きく更新。
直近の2021年にも39試合(先発21)の登板実績がある。

メジャーリーグで先発、中継ぎどちらでも実績を残している選手ですね!
年度別メジャー・マイナー(3A)成績


- 年度別MLB成績
年度 | 登板 | 先発 | 防御率 | 勝 | 敗 | H | S | 投球回 | 与四球 | 奪三振 | BB/9 | K/BB | WHIP |
2016 | 20 | 7 | 4.86 | 1 | 4 | 0 | 0 | 50.0 | 21 | 49 | 3.78 | 2.33 | 1.50 |
2017 | 7 | 2 | 4.67 | 0 | 1 | 0 | 0 | 17.1 | 10 | 11 | 5.26 | 1.10 | 1.56 |
2018 | 26 | 19 | 3.47 | 7 | 6 | 0 | 0 | 114.0 | 57 | 95 | 4.50 | 1.67 | 1.30 |
2019 | 64 | 0 | 3.66 | 11 | 1 | 19 | 3 | 66.1 | 34 | 60 | 4.62 | 1.76 | 1.28 |
2020 | 17 | 0 | 2.40 | 0 | 3 | 7 | 0 | 15.0 | 7 | 18 | 4.20 | 2.57 | 1.07 |
2021 | 39 | 21 | 4.09 | 5 | 11 | 2 | 0 | 110.0 | 71 | 92 | 5.80 | 1.30 | 1.51 |
通算 | 173 | 49 | 3.89 | 24 | 26 | 28 | 3 | 372.2 | 200 | 325 | 4.84 | 1.63 | 1.39 |
- 年度別マイナー(3A)成績
年度 | 登板 | 先発 | 防御率 | 勝 | 敗 | S | 投球回 | 与四球 | 奪三振 | BB/9 | K/BB | WHIP |
2016 | 12 | 10 | 4.18 | 3 | 3 | 0 | 56.0 | 22 | 57 | 3.54 | 2.59 | 1.43 |
2017 | 18 | 18 | 3.83 | 6 | 5 | 0 | 103.1 | 25 | 99 | 2.18 | 3.96 | 1.30 |
2018 | 8 | 8 | 1.65 | 5 | 1 | 0 | 49.0 | 16 | 42 | 2.94 | 2.63 | 1.24 |
通算 | 38 | 36 | 3.41 | 14 | 9 | 0 | 208.1 | 63 | 198 | 2.73 | 3.14 | 1.32 |
メジャーリーグで通算173試合に登板するなど、NPBに来日する外国人の中でもかなりメジャーでの実績がある選手です。
先発では49登板、中継ぎでは124登板、24勝・28ホールドと先発・中継ぎどちらでも成績を残していますね。
特に2019年には、中継ぎ登板のみで2桁11勝・19ホールドを挙げるなど大きく活躍した。
投手としての特徴
下記は2021年の球種別の投球映像です↓
以下より、投手としての特徴を見ていきましょう↓
球種
- ツーシーム・・・37.1%
- チェンジアップ・・・22.5%
- カットボール・・・19.6%
- ストレート・・・12.2%
- カーブ・・・5.6%
- スライダー・・・3.1%
ツーシーム・チェンジアップ・カットボール・ストレート・カーブ・スライダーと球種が豊富な選手です。
近年では、ストレートよりも打者の手元で動くツーシームを主体にピッチングを組み立てています。
以下より、球種別のデータを見ていきましょう↓
ツーシーム(MLB)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2016 | 9 | 2 | 0 | 0 | 0 | .000 | 149.5㎞/h | 2303 | 0.0 |
2017 | 96 | 23 | 10 | 0 | 2 | .435 | 150.5㎞/h | 2370 | 11.8 |
2018 | 723 | 161 | 37 | 3 | 22 | .230 | 150.0㎞/h | 2423 | 15.6 |
2019 | 346 | 81 | 20 | 2 | 11 | .247 | 154.2㎞/h | 2466 | 15.9 |
2020 | 93 | 22 | 4 | 0 | 4 | .182 | 151.0㎞/h | 2452 | 13.2 |
2021 | 732 | 165 | 41 | 3 | 29 | .248 | 147.4㎞/h | 2379 | 12.9 |
シンカー方向に曲がるツーシーム
ジョン・ガント投手のツーシームは、打者の手元でシンカー方向に沈む変化をします。
去年は投球割合が37.1%と一番多く、投球の軸になっているボールです。
特に、先発で登板していた2018、2021年の投球数が多いことから、先発と中継ぎで投球割合を大きく変えている可能性がありそうですね。
平均球速は147~150.0㎞/h
先発時の平均球速は148.5㎞/hほどで、中継ぎ時の平均球速は152㎞/hと球速に関してはメジャーの平均よりやや遅いです。
シンカー方向に沈む独特の変化で、バットの芯を外しゴロで打ち取る投球が多く通算の被打率も.247と打者を抑えています。
NPBでは、ストレートと同じ球速でシンカー方向に曲がるボールを投げる投手が少ないので、かなり武器になりそうな球種ですね。
チェンジアップ(MLB)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2016 | 215 | 43 | 7 | 3 | 14 | .163 | 130.4㎞/h | 1559 | 33.9 |
2017 | 57 | 13 | 2 | 0 | 2 | .154 | 131.5㎞/h | 1492 | 32.0 |
2018 | 515 | 155 | 32 | 3 | 40 | .206 | 131.2㎞/h | 1546 | 35.9 |
2019 | 245 | 50 | 12 | 2 | 15 | .240 | 133.7㎞/h | 1509 | 45.2 |
2020 | 56 | 12 | 1 | 0 | 6 | .083 | 131.6㎞/h | 1544 | 51.6 |
2021 | 444 | 92 | 20 | 3 | 23 | .217 | 128.9㎞/h | 1486 | 37.0 |
昨年のチェンジアップ投球割合は、22.5%となっておりツーシームに次いで2番目に多く投げている球種です。
打者がスイングを試みたときにどれだけの空振りが奪えるかを表した指標WHIFF%では、毎年35.0以上を残しているので、空振りも多く奪える球種です。
被打率も通算.202と非常に優秀な成績を残しています。
NPBでも、ウイニングショットに一番使われるボールになりそうですね。
カットボール(MLB)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2016 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | – | 143.1㎞/h | 2346 | 0.0 |
2019 | 121 | 28 | 5 | 0 | 6 | .179 | 145.2㎞/h | 2643 | 31.0 |
2021 | 388 | 76 | 16 | 2 | 17 | .211 | 137.4㎞/h | 2612 | 29.1 |
カットボールは、2021年に投球割合がグンと増えた球種です。
ストレートの軌道で、打者の手元で沈んでいくボール。
昨年の平均球速は137.4㎞/hとツーシームと10㎞/h近い球速差があります。
カットボールにしては、球速差が大きく平均的なカットボールに比べて三振を多く奪えています。
4シーム(MLB)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2016 | 534 | 115 | 37 | 4 | 27 | .322 | 148.7㎞/h | 2372 | 17.5 |
2017 | 93 | 22 | 5 | 4 | 4 | .227 | 148.9㎞/h | 2361 | 21.4 |
2018 | 314 | 58 | 9 | 1 | 22 | .155 | 150.0㎞/h | 2442 | 27.1 |
2019 | 260 | 63 | 11 | 0 | 26 | .175 | 154.3㎞/h | 2520 | 22.8 |
2020 | 32 | 7 | 1 | 0 | 3 | .143 | 151.3㎞/h | 2485 | 23.1 |
2021 | 240 | 48 | 13 | 2 | 18 | .271 | 148.1㎞/h | 2442 | 22.0 |
2018年頃までは、綺麗な真っ直ぐ回転の4シームを中心に組み立てていましたが、年々投球割合が減ってきています。
直近では、ツーシームを主体に投げて、たまに4シームを織り交ぜるといった投球スタイルになっています。
三振が多く奪えるボールではありませんが、ツーシームと球速差がほとんど変わらないので、ツーシームと4シームを織り交ぜて打者の芯を外すことができそうです。
カーブ(MLB)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2016 | 174 | 34 | 10 | 0 | 8 | .294 | 121.8㎞/h | 2577 | 26.3 |
2017 | 27 | 5 | 0 | 0 | 3 | .000 | 122.0㎞/h | 2550 | 42.9 |
2018 | 224 | 34 | 10 | 2 | 5 | .294 | 122.5㎞/h | 2575 | 32.4 |
2019 | 113 | 10 | 3 | 0 | 1 | .300 | 124.1㎞/h | 2653 | 24.0 |
2020 | 30 | 8 | 2 | 0 | 3 | .250 | 122.8㎞/h | 2559 | 33.3 |
2021 | 110 | 14 | 3 | 0 | 0 | .214 | 120.2㎞/h | 2473 | 18.2 |
カーブの投球割合は5.6%と多くありませんが、緩急を生かして打者の不意を突けるボールです。
MLBの平均よりも曲がりが大きいのが特徴です。
スライダー(MLB)
年度 | 投球数 | 打数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 被打率 | 平均球速 | スピン | whiff% |
2017 | 17 | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 | 139.4㎞/h | 2328 | 66.7 |
2018 | 96 | 14 | 3 | 0 | 6 | .214 | 134.2㎞/h | 2511 | 36.7 |
2020 | 29 | 5 | 1 | 0 | 2 | .200 | 137.4㎞/h | 2616 | 53.8 |
2021 | 61 | 13 | 2 | 0 | 5 | .154 | 129.0㎞/h | 2649 | 32.0 |
昨年のスライダー投球割合いは3.1%と一番少ないボールです。
スライダーは、フォークのように鋭く落ちる変化をします。
投球割合は少ないですが、昨年のWHIFF%32.0、被打率.154と三振も奪えて安打も打たれにくい優秀な球種です。
カウントを取るためには投げず、主に三振を狙う場面で低めのストライクからボールに外れるように投球するパターンが多いようです。
被本塁打に関しては、4年間で1本も打たれていません。
制球に難あり
ガント投手の9イニングの間にいくつの四球を与えるかを表す与四球率の指標【BB/9】は以下のようになっている↓
- 2016年・・・3.78
- 2017年・・・5.26
- 2018年・・・4.50
- 2019年・・・4.62
- 2020年・・・4.20
- 2021年・・・5.80
- MLB通算・・・4.84
MLB通算のBB/9は4.84となっており、9イニングに5つほどの四球を与える計算になります。
BB/9の平均は3.5前後なので、平均の比べて1.3近く多く制球には問題がありそうですね。
特に先発登板の多かった直近の2021年には、5.80と数字が高く不安要素です。
被本塁打率が優秀
ガント投手の年度別MLB被本塁打率は、以下のようになっています↓
- 2016年・・・1.26
- 2017年・・・2.11
- 2018年・・・0.71
- 2019年・・・0.54
- 2020年・・・0.00
- 2021年・・・0.82
- MLB通算・・・0.82
ガント投手は技巧派タイプの投手で、球威で押すタイプのピッチャーではありませんが、通算被本塁打率が0.82とあまり本塁打を打たれていません。
本来、技巧派タイプのピッチャーは本塁打を打たれやすい傾向にありますが、ガント投手は持ち前の球種の多さで、打者に的を絞られにくく本塁打も打たれにくい可能性があります。
日本ハムの本拠地札幌ドームは、12球団の球場でも特にホームランが出にくい球場なので、被本塁打率はさらに向上しそうな気がします。
グラウンドボールピッチャー
ガント投手の年度別のGB率・FB率は以下の通りです↓
- 2016年・・・GB率(44.7%)・FB率(20.0%)
- 2017年・・・GB率(53.7%)・FB率(18.5%)
- 2018年・・・GB率(46.5%)・FB率(20.1%)
- 2019年・・・GB率(46.3%)・FB率(14.9%)
- 2020年・・・GB率(66.7%)・FB率(16.7%)
- 2021年・・・GB率(49.1%)・FB率(23.0%)
- MLB通算・・・GB率(48.0%)・FB率(19.9%)
- 参考:MLB平均・・・GB率(45.1%)・FB率(22.7%)
GB率はゴロの割合、FB率はフライの割合になります。
ガント投手は、2016年以外GB率がMLBの平均より高いため、グラウンドボールピッチャー(ゴロの割合が多い投手)になります。
打者の手元でシンカー方向に沈むツーシームを多く投げていることが、このGB率につながっていそうですね。
グラウンドボールピッチャーの方が安打になる確率が高いですが、長打を打たれる可能性が低くなるため、メジャーではゴロの割合が高い投手の方が評価が高い傾向にあります。
ゴロの多い投手の場合、味方チームの内野守備力が重要になってきますが、日本ハムはパリーグで一番守備率が低いため、そこが不安材料になりそうだ。
ジョン・ガント投手の総評


ジョン・ガント投手を一言で表すと、多彩な球種を操れる技巧派タイプのグラウンドボールピッチャーです。
打者の手元で沈むツーシームや4シームを混ぜて打ち取ったり、キレのあるチェンジアップや縦スライダーで空振りを奪ったりと、打たせて取るボールや三振を奪えるボールどちらも持ち合わせた器用な投手。
他にも、打者のタイミングを狂わすカーブやストレート軌道で球速差のあるカットボールなどもあるので、打者からすると相当打ちにくいピッチャーだと思います。
不安材料である四球の多さを改善できれば、NPBでも先発・中継ぎどちらでも活躍できそうですね。
まとめ:豊富な球種とシンカー方向に沈むツーシームが魅力


日本ハムファイターズに加入したジョン・ガント投手について紹介しました。
メジャーでは、中継ぎの方がキャリア豊富ですが、球種も多く先発経験もあるので、日本ハムでは先発ローテーションに入ると予想します!
2022年に加入した新外国人選手の中では、トップクラスにメジャー実績のあるバリバリのメジャーリーガーなので、大きな活躍に期待したいですね。
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